今を明るくするには

先日とあるご縁で
人生の大先輩からお話を聞くことができた。

最近になって周りの環境も変わり
大学のスケジュールやバイトも忙しくなり
なかなか心が満たされずに悩んでいた。

そこで先輩が話してくれたのは

「居安思危」

という言葉だった。
この言葉は孔子が編集した春秋の注釈書「春秋左氏伝」
左丘明の策と伝えられる言葉で
「安きに居りて危うきを思う」と読み、
何も恐れのない安らかなときに危機のことを考えておきなさい、
という意味。
つまり平時に想定されるリスクへの備えを
ということ。

春秋左氏伝での文は

居安思危 思則有備 有備無患 

とづづく。


未来にいろいろと降りかかってくる不安
例えば自分の場合であれば、
大学のレポートや期末テストや就職活動など。

誰でも経験する事ではあるが、
未来が不安であると現在も不安である。
だから、なんとか気を紛らわそうと趣味や道楽に走る。

しかし、果たしてそれは未来の不安を解決している事になるであろうか。
一時は気が紛れるかもしれないが、未来にある不安は何も変わらずやがてまた元の気持ちに戻り、また気を紛らわそうとする。
それを繰り返しているうちに、とうとう時節到来し不安が後悔へと変わっていく。
自分も今まで何度も経験してきたことである。

では、どうすればよいのか。
その答えとなるのが、先輩が話してくれた「居安思危」の言葉である。

安きに居りて危うきを思う

まだ時節到来せぬ今のうちに
未来にある不安と向き合い、それを少しでも解消していく。
自分が今するべき事は何なのか。
未来を見据えて、それをハッキリと明示してあとはひたすらそれに取り組む。
精神的な疲労も多いと思うが、その行為がそのまま未来の幸せに繋がるのである。

生きている限り、不安や悩みは尽きない。
人生の荒波がまだ襲ってこない時こそ、未来の荒波に備える事が大切であると教わった。

備えあれば憂いなし

自分の人生の教訓にしたい言葉である。